バロックの弓で弾いてみました!
こんにちは。
目からウロコの体験です。
ずっと以前から気になっていた、
バロックの弓をついに弾いてみました。
予想を超えて、それは弾いていて
楽しいものでした。
特に初期の形の弓はモダンの弓より
かなり短いし、モダン弓のように中央が
反っていません。
キューピッドの弓に近い形に
なっています。
軽やかで、明るい音がしました。
細かいパッセージも
弾きやすい。
とても自然に話すように表情が
出せるので無理をしないから
疲れなくて、いつまでも
弾いていたくなる。
後期の形の弓は、特に弾きやすくは
なかったので、すぐに試奏をやめてしまいました。
昼食の後、今度はチェンバロを試奏。
イタリアのメーカーで
落ち着きと深みもある、耳に心地よい
音でした。いろいろ即興で
いつまでも弾いていたくなる。
ヴァージナルというイギリスで使われていた
というチェンバロの一種もありました。
これも素朴で風雅な音で、この楽器のために
書かれた、ヴァージナルブックという曲集を
弾いてみると、音色がぴったりとはまり、
この音楽をやるなら、やはり現代のピアノより
この楽器で弾きたいなと思いました。
あるいは、現代のピアノで弾くとしても
このような楽器の音をイメージして弾くと
より素敵に弾けるかもしれない。
ひとしきりチェンバロを試奏して、
再びバロック弓の試奏です。
やがて、後期の形の弓をほかにも
出してくださいました。
次第にその弓の方が表現しやすいことに
気づきました。良いものは弾いていて
楽しい、というのはありますね。
楽器が自然に歌声になるから。
さほどよくないものは
(調整がされていないものも)、
弾きにくいので疲れてしまうし、
表現に応えてくれないので、
長くは弾きたくなくなります。
イタリアの名ヴァイオリニストの
カルミニョーラがオーダーしたもの
と同じ形だそうです。
なーんだ、これを最初に出してくれたら
よかったかも。
今こちらにあるもので一番良い物を
見せてくださいって最初に言えばよかった^ ^
せっかく来たのだしね。
この日感じたことは、
バロック時代の音楽を弾くのには
不必要にモダン弓は重いこと。
いつも、そのようなモダン弓を
コントロールして弾いているということ。
バロックの弓は、軽くて弾きやすい、
表情を出しやすいという印象でした。
異なる時代の音楽を弾くなら
それぞれに適した弓を使うのも
良いかもしれないですね。