楽曲に秘められた想い The Stories behind in the songs         

こんにちはErikaです

今回のリサイタルで演奏する
モーツァルトのヴァイオリンソナタホ短調K304
この音楽にはモーツァルトの母への愛情と祈りが
こめられ 天上の美しさを感じます

モーツァルトの母アンナマリアは1778年夏
モーツァルトのパリの旅に同行中に体調を崩し
天に召されました
父レオポルトにあてた手紙には
父や姉の悲しみを考えると
その事実をいきなり知らせることをためらい
母の状態がよくないとだけ書きました
そして親しいヨーゼフブリンガー神父への手紙に
私と一緒に悲しんでください!
今日は私の生涯で一番悲しい日でした
母は私の愛する母はもういないのです!
と伝え 父にこの悲しい知らせを受け取る
心構えをさせるように そして
どうか父を支えてやってくださいと頼みました

パリで母を宿に残して演奏会や諸々出かけることが
多かったモーツァルト
もっと一緒にいてあげられたら
と後悔したでしょうか
もはや届けることのできない
愛情を胸に過ごす日々だったでしょうか

子供の頃のいろいろな思い出のシーン
あるいは思いもよらず急に旅立ち
天国の花園の母を見守り祈るような
この曲は短調で始まりますが このような
光に包まれた場面も浮かび上がります

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